Cute plaything








「っ、人を…何だと思ってるんだよ……!」
「クフフ……おもちゃ、ですかね」





(それ嘘じゃなかった―――――っ!)


***


「骸ー……あれ?」

良く晴れた休日の昼下がり。ツナは、隣町である黒曜の……元はテーマパークだった黒曜ランドを訪れていた。
かなり昔に閉鎖されたそこは、周りを鬱蒼とした林に囲まれている。建物は見るからにボロボロで中は薄暗く、辺りには割れた窓ガラスの破片や壁や床の瓦礫などが散らばって、今にも崩れ落ちそうなほどだった。

ただその中には、比較的破損が少なく心持ち綺麗に清掃された部屋がいくつか存在する。ツナは、そのうちの一番広い部屋に顔を覗かせたのだ。

廃墟となったはずの空間に、明らかに誰かが使っている痕跡。お化けではない。ここは、歴としたとある人物達が住まいとして使っているのだ。

そしてツナは、そのとある人物に呼び出されて、わざわざこの何とも不気味な場所へやってきたのだが……

「あれー?おかしいな…いない、のかな……」

キョロキョロと中を見渡しても、部屋の主人はどこにもいない。それどころか、この建物に入ってここに来るまでの間、人の気配が全く感じられなかった。

(他の…クローム達は今日はいない、って言ってたけど……)

「むぅ、何だよ…骸が呼び出したくせに……」

静まり返った部屋にぽつんと立ち尽くしながら、ツナは拗ねたように頬を膨らませたのだった。


ツナがこの不気味な城の主人……六道骸に呼び出されるのは珍しいことではない。
こう見えて実はマフィアのボス候補であるツナと、実は昔は敵対していたが今はツナの守護者という地位に収まっている六道骸。二人は、まぁこれまでにいろいろとあったのだが、現在は良く交流するようになった。

ただ交流と言っても、骸の方が気紛れにツナを呼び付けては……

(……ホント、アイツって俺を何だと思ってるんだろ)

会えば嫌味や皮肉を言われ精神的に貶められたり、何をするかと思えば頬をつねったり頭をぐりぐりして肉体的に痛め付けられたりと……はたから見れば、虐められているようにしか感じられないのだが。

それだけでなく、

(っ……な、何思い出してるんだよ俺っ……!)

最近、同居人であるクローム達がいないと決まって行われるイタズラ……いや、やはりイジメなのだが人には言えない行為が頭をよぎって、ツナは頬を染めると慌てて首を振った。虐められているのに、何故照れているのだ、と。


とにかく、今日もいつものように呼び付けられたためこうして素直にやってきたというのに、何故かその命令した本人がいないのだ。自分勝手な行動に、ツナが悶々とするのも無理はなかった。

だが、

(……いや、待てよ……)

怒って勝手に帰ってしまおうと踵を返しかけて、そこでふと思い立つ。

(これって……骸の弱味を握るチャンス!?)

いつも彼に不当な扱いを受けているツナ。たまには仕返しをしたい、骸よりも優位に立ちたいと思うのは自然なことだろう。
いつもその気持ちはあるのだが口では勝てないし、何か仕掛けようものなら何倍にも返されそうだからできなかったのだ。

だがその彼の秘密というか、人には見せたくない部分を知ることができればどうだろうか。

(よ、よーし……!)

ごくりと唾を飲み込むと、ツナは主人のいない部屋の、さらに中へと踏み込んだのだった。

部屋は中央に古びたソファーがあり、壁際にはボロボロになった棚がいくつか置かれている。そこに少しだが何かの本や雑誌、小物などが並んでいた。

(ソファーの下とか、棚の奥とかに何かないかな…え、え、エッチな本とか……!)

自分で自分の言葉に赤面しながら、ツナはソファーの下に潜り込んだり本棚を漁ったりする。だが、そこに骸の弱味になりそうな物はない。

次いで、隅の方に置かれていた小さな冷蔵庫を開けてみた。

中には、

「……う、ううーん……」

そこには、びっしり…そう、びっしりと……チョコレート菓子が入っていた。サイドには、しっかりアイスココアの紙パックまである。

下の冷凍庫は……見なくても分かるだろう。きっと、チョコレート系のアイスが大量に入っているに違いない。

(う、うん……)

いや、予想はしていた。骸は大のチョコレート好きなのだから。
冷蔵庫が破裂しそうなほど詰め込まれたチョコレート製品には一瞬ゾッとしたものが走ったが、これは弱味にはならないだろう。

(くっそぅ…何かないのかなぁ……)

良く考えれば、骸は性格はあれでも美形だし(髪型はともかく)、頭も良く物腰も柔らかで確実にもてるだろう。性格はあれでも。

だから、私生活にも全く隙がなさそうで……同じ男としてツナは悔しくなった。何とかして、あの余裕ぶった笑みを崩してやりたいのに。

その時、

「ん……?」

再び部屋の中をキョロキョロと見渡したツナは、とある場所に目が留まった。



それは、部屋の一番奥の隅……そこに一つ、長いカーテンが窓もないのに不自然にかかっているのだ。落ち着いた色をした、というかくすんでボロボロのそれは目立たないので今まで気付かなかったらしい。

「………?」

何となく気になってそろそろと歩み寄ると、ぼろ布のようなそれをめくってみた。

そこには、

「え……ドア?」

カーテンの陰に隠れていたのは、小さな扉だった。こんな所にこんなものが存在したなんて知らなかったツナは、目をぱちくりとさせる。

どこかへ続いているのか、もしくは別の部屋があるのか……気になる。すごく気になる。

(っ、よし……)

ツナは、ドキドキと胸が高鳴るのが分かった。この先には何かがある。
確信などないが、それこそ骸のとんでもない秘密が……自分の超直感がそう告げているのだ。

「っ……!」

そっと、ドアのノブを握る。再び唾を飲み込んで、はやる心臓を押さえると……ゆっくりとドアを開けた。

そして、

「………」

扉の向こう、その先に広がる光景を見て……ツナはびしりと固まってしまった。そう、文字通りびしりと。

何故ならそこには、

「な…なっ……!」

(何だよこれーっ!?)

色とりどりの、様々な……大量の衣服が並んでいたからだ。

部屋自体はあまり大きくないし、天井も高くない。恐らくテーマパークの、スタッフの控え室にでも使っていたのだろう。

そして……その狭い部屋にはハンガーラックがびっしりと置かれていて、それはもうたくさんの服が吊り下げられていたのだ。

いや、服と言ってもそのほとんどが学生服だった。実に様々な、見覚えがあるものも少なくないそれらは並盛や黒曜の中学、高校のものも混じっている。それも、男女両方。
そしてもちろん学生服だけではなくて、いわゆるコスプレと呼ばれるプレイに使われるようなベタな、もしくはマニアックなものまで実に様々だった。

そんなものが部屋の隅から隅まで並べられた光景を見れば、固まってしまうのも当然だろう。

「は、はは……」

全身が、何だか急に薄ら寒い感覚に捕われた。何故だろうか、これは明らかに骸の弱点になりそうなのに……本当に、見てはいけないものを見てしまったような気がするのだ。

(と、とにかくこれって…骸の秘密、だよね……?)

弱味は握った(多分)。だから、早くここから出てしまおう……いや、出なければならない気がする。



(っ、それにしても……)

思わず後退るようにして、この異様な部屋から出ようとしてしまう。目の前に広がる光景から、何となく目が離せないのだ。

「さすが骸…こんなに大量の制服とかコスプレ衣装を集めるなんて、良い趣味してるよね……」
「ほう、そうでしょうか?」
「うん、いかにも骸らしいっていうか…アイツ、ああ見えてかなりの変態だし……え?」

ぽつりと漏らした言葉に、反応するかのように聞こえてきた声。つい返事をしてから、ツナはピタリと立ち止まった。

同時に、背中に何かが当たりそれ以上進めなくなる。

そして、

「変態、ねぇ……君は、僕のことをそのように思っていたのですか」
「っ……!」

一瞬で、思考と身体がびしりと固まってしまった。全身から血の気が引くどころか、一気に凍り付くような感覚に捕われる。

「っ、ぁ……!」

(う、そ…まさか……!)

声が詰まって出ない。身体が情けないほど震えている。

一体いつ帰ってきたのか。いつの間にここへ来たのか……それだけが頭の中をぐるぐると巡って。

「あ、ああああのっ…これは……こ、こんな所に部屋があるなんて知らなくて…ちょっと、気になったからっ…!」
「なるほど。こちらこそ、呼び出したのに待たせてしまってすみませんねぇ」
「あ、あはは……」

いつもと変わらない穏やかな声音に、もしや怒ってないのだろうかという願望のようなものが沸き上がる。素直に謝ればお咎めはないかもしれない、とツナは乾いた笑いを漏らしながらゆっくりと後ろを振り返った。

だが、

「っ……!」

そこにいたのは、すらりとした身体に誰もが見惚れるぼど整った顔立ちをした……

「クフフ……」

けれど不自然なほどにこやかな、寒気が走るような笑みを浮かべた男がいて。

「む、骸……」

恐る恐る名前を呼べば、ツナの霧の守護者である六道骸はさらに笑みを深くして、そして言った。

「さて……今日はどうやって遊んであげましょうかねぇ?」
「………!」

その言葉に、ツナが内心絶叫したのは言うまでもない。


***


薄暗くどこか不気味な雰囲気の黒曜ランドだが、今日はさらに淫靡な空気が漂っている。

それもそのはず、

「ん、んっ…ふ、ぅっ…!」

この城の主人が使う広い部屋には、艶めかしい声といやらしい水音が響いていたからだ。

「全く……たまにはお茶を振る舞ってあげようと、わざわざ街のケーキ屋まで行っていたというのに」
「っ、ぁっ…んんっ……!」



部屋の中央に置かれたソファーに骸がゆったりと、そして尊大な様子で座っている。ソファーはボロボロだというのに、彼が座ればそれだけで様になるから不思議だ。

そして、

「だというのに、君は僕のいない隙に勝手に隠し部屋を覗いた上に……人を変態呼ばわりですか」
「っ、ぁ…む、くろ…はや、く…!」

ツナはというと、何故か真っ赤な顔をして、そして息を乱しながらその骸の隣に座っていた。そして手には美味しそうなチョコレートケーキの乗った皿を持ち、フォークでそれを救うと……震えながら骸の口元に差し出しているのだ。

いわゆる“あーん”というやつだ。

だが、

「クフフ、それにしても……思った通り、君にはこういう格好が良く似合う」
「ふ、ぅっ……!」

ツナは、先ほどまでのラフな普段着ではなく……実に奇抜な、というか男ではあり得ない格好をしていた。

大胆に露出した肩や背中、裾を引っ張らなければ下着が見えてしまうほど短いスカート。上半身は白と黒を基調にした、レースやフリルをたっぷりあしらった光沢のある生地のものがあてがわれている。
それをほどよく覆う白いエプロンも、頭にちょこんと乗せられたカチューシャにも、ひらひらのフリルがこれでもかと言うほど使われていた。

さらにはツナのほっそりとした、白くて肌触りの良さそうな足を膝上まで覆う、漆黒のソックス。

「実に可愛い……メイドさんです」
「ぅ、ぅっ……!」

髪をくしゃりと撫でられて、それだけでツナはびくりと身体を震わせた。

そう……ツナは今、何とも可愛らしいメイドさんの格好をしていたのだ。メイドというにはデザインの凝った、実際にはあり得ないような服なのだが……つまり、そういう趣向のものだ。

あの後、骸は停止してしまったツナをソファーに放り投げると、自分は例の衣装部屋で何やら吟味し始めた。そしてようやく出てきたと思ったら、手に一つの服を持っていて……それが、この衣装だったのだ。

後は想像に難くない。骸は子犬のように震えるツナの衣服を全て剥ぎ取ると、強引にそのいかがわしい衣装を着用させたのだった。

そして、にやりと意地の悪い笑みを浮かべながら……メイドはメイドらしく奉仕をしろと、買ってきたケーキを食べさせろと命令したのだ。

もちろんそんなことをするのは嫌だったし、一刻も早くこの恥ずかしい服を脱ぎたかったのだが……骸に暴言を吐いた上に、これ以上逆らえば何をされるか分からないから、泣く泣く言う通りにしている次第である。



しかも、それだけではない。いやむしろ、それだけならまだマシだった。

「っ、ぁっ…む、くろっ…も、やめて…!」
「何故です?君、これ好きでしょう?」
「そ、なこと……っ、ぁぁっ!」

骸が意地悪く口端を釣り上げた途端に、ツナの身体が驚いたように飛び上がった。危うく、ケーキの皿をおっことしそうになる。

何故なら、

「だ、め…ひぁっ、だめぇっ…!」

極端に短いため、身を捩れば簡単にめくれ上がってしまうスカート。腰を浮かせた拍子に、その中がちらりと見えてしまう。

そこには……色白の臀部には不釣り合いな、キツい色をした太い何かが飛び出していたのだ。低い振動音を立てて小刻みに震えるそれは……いわゆる大人の玩具、バイブと呼ばれるモノで。

ツナは、服を脱がされ恥ずかしい格好をさせられただけではなく、本来ならあり得ない場所にあり得ないモノを挿入れられていたのだ。
そして今、その振動の強さを上げられてしまった。

「ほら、手が止まっていますよ。早く食べさせて下さい」
「ぁっ…む、むりっ…!」

そんな物にナカをいたぶられているというのに、誰かに何かを食べさせるなんてできる訳がない。手が使えないため、ツナは骸に身体を押し付けるようにして倒れそうな肢体を支えようとする。

だが、それで骸が許すはずもなくて。

「ちゃんと食べさせてくれないと、いつまで経ってもこのままですよ」
「ぁ、ぁぁ……!」

冷たく返され、さらに悪戯に尻をするりと撫で上げられて、ツナはぶるぶると身体を震わせた。仕方なくのろのろと上体を起こすと、必死でケーキの乗ったフォークを骸の口元へ伸ばしていく。

そんなツナにくすりと笑って、骸はそれをぱくりと食べた。

「クフ、美味しいです」
「はぁっ…はぁっ……!」
「君も、食べますか?」
「ぇ、ぁ…ん、んんっ…!」

さらに何をするのかと思えば、肩で息をするツナの顎を掬い上げると、熱い吐息を漏らす唇に自分のそれを重ねた。驚いて目を見開けば、すぐに口内に舌が入り込んできて甘い味が広がる。

「ん、んんっ…ふ、んぅぅ…!」
「………」
「んっ…ぁっ、ふ……!」

掻き回すようにナカをなぞられて、バイブで敏感になった身体にはそれだけで強い痺れが走る。チョコレートの味がする甘い舌に、頭の芯まで溶かされていきそうだった。

「は……ね、美味しかったでしょう?」
「ぁ…はっ……!」

ようやく解放され、引き込まれるようなオッドアイに見つめられて……ツナは、とろんとしたまま頷いたのだった。



骸がツナに対して行うイジメというものは、言葉で詰ったり物理的に痛め付けたりするだけではない。男同士だというのにキスをして、身体を弄ばれ大人の玩具まで使われて……二人きりの時は、そんなことをされてしまうのだ。

一体いつからこんなことになったのだろうか。始めは身体を弄ばれるだけだったというのに、今では……

「ぁ…ぁ……!」

後ろに埋め込まれた玩具が酷く違和感で、そして苦しいほどの快感に苛まれる。もう、骸にケーキを食べさせることなどできそうにない。

「っ、ぁ…も、ホントに…もう、むりっ…!」
「おやおや、困ったメイドさんですねぇ」

懇願するように見上げれば、骸は全く困ってない様子で言ってみせ止めようとはしない。そして、ふと思い付いたかのように、

「では……代わりにこちらで奉仕してもらいましょうか」
「ふ、ぁ…?っ…!」

ツナからケーキ皿を取り上げてローテーブルに置くと、いきなり自分の下半身に手を伸ばし前を寛げ始めた。その行動に、ツナはぎくりとする。

「ゃっ…そ、それは……!」
「後ろの玩具、抜いてほしくないのですか?」
「っ、ぅぅ…!」

やがて取り出された骸の自身に、ツナは顔を真っ赤にさせたのだった。無意識に退こうとした身体を捕まえられて……泣きそうに呻くと、ゆっくりとそこに顔を近付けていく。

骸が何を求めているのかは嫌でも分かる。早くこの苦痛から逃れるには、言うことを聞くしかなくて……ツナは、息を乱しながらそれを……骸の怒張を、自分の口に含んだのだった。

口で、奉仕するために。

「ん、んんっ……!」
「しっかり奥まで銜えるんですよ。ちゃんと、僕が気持ち良くなれるように」
「ん゛んっ、んーっ……!」

小さな口いっぱいにそれを頬張り、必死に竿を舐めしゃぶる。先ほどの甘いチョコレートの味とは全く違う、独特の雄の匂いと味にむせ返りそうになりながら。

だが骸は、少し銜えるだけでも苦しいというのに、さらに頭を押さえ込み深くまで押し入れようとして。息苦しさに視界が歪み、涙が溢れた。

その上、

「おやおや、もうこんなにして……せっかくの服がぐちゃぐちゃではないですか」
「んんぅっ…!ふぁ、ん゛ぅっ…!」

奉仕させている間、空いた手が服の中に忍び込み悪戯を始めるから堪らない。スカートの中に潜り込んだそれが濡れたモノを捕らえて、強い快感に身体が跳ね上がった。
玩具で高ぶらされたそれはすでに勃ち上がり、溢れた先走りが自身だけでなくスカートまで汚してしまっているのだ。


「ふ……いやらしくてはしたない子ですね」
「んゃっ、ぁっ…ふ、ぅんんっ…!」

さらには、申し訳程度の布で覆われた胸元からも手が入り込んで、無防備な突起を捏ねられてしまう。そこから生まれた痺れが全身を貫いて、一度に与えられる快感に身体がおかしくなってしまったかのようだった。

「んゃぁぁだめっ、も…むくっ…むく、ろぉっ…!」
「ほら、お口がお留守になってますよ」
「やだやだぁっ…もう、イッちゃ……っ、ぁぅっ!」

だが、すぐにでも達しそうになっていた身体は、突然止んだ刺激と後ろから異物を引き抜かれた喪失感に崩れ落ちてしまう。じくじくとした、苦しい疼きだけを残して。

「クフフ、先にイかせる訳がないでしょう?」
「ぁっ…ぁ…ゃ……!」
「手も口も使えないとなると……分かっていますよね?」
「っ……!」

最早力の入らない身体を仰向けに倒して、その上に覆い被さってくる骸。何をしようとしているのか、ツナもここまで来て理解できない訳がない。

ただ、分からないのは……

「はぁっ、ぁ…もっ…なんで……!」
「はい?」
「っ、おまえ……俺のこと…何だと、思ってるんだよ……!」

それは、実は以前から何度も繰り返された言葉。こんなに好き勝手にされて、恨めしい瞳を向けてしまうのは仕方がないと思う。

始めは敵同士だった。骸は自分の身体を狙っていて……それは守護者になった今でもそうだ。
だが口ではそう言っているのに、一向に手は出さないし……それどころか窮地に立たされれば助けてくれる上に、一緒に戦ってもくれる。

何よりも、骸の自分に対する雰囲気は……明らかに変わった。上手く言葉にはできないのだが。

だから、余計に分からない。

「何って……前にも言ったじゃないですか」

気紛れに自分を呼び出しては話をしたり、苛めたり、こうして……恥ずかしいけれど、気持ち良いことをしてくる骸が……

「君は……僕の、おもちゃですから」
「っ、ぁ…ぁぁぁっ…!」

(っ、も…やっぱり、かよ……!)

それは……前と変わらない、いつもの答えだった。

けれど……酷いことを言われているはずなのに、どこかホッとするのは何故だろうか。
そういえば、初めて会った時も同じことを言われた。その時は、目の前が赤くなるほど怒ったけれど。

でも、今は……

「ぁ、ぁぁっ……!」
「は……挿入れただけでイッてしまったのですか」
「っ、ぁぁぁっ…!」

熱く昂ぶったモノがナカを貫いた瞬間、頭の中が真っ白に弾けて……ツナは、耐えられずイッてしまっていた。



散々高ぶらされて一気に弾けた熱。勢い良く吐き出された白濁が、剥き出しになった下半身や可愛らしいメイド服を白く汚していく。

「っ、は……」

男だというのにそんな姿をさらして、そして顔を真っ赤に蕩けさせ震えるツナは壮絶ないやらしさを放っていて……骸も、興奮したように腰を激しく打ち付け始めた。

「ぁぁっ、ひっ…まだ、いっ…ゃぁぁっ!」
「くっ……締め付け、すぎです!」
「ひぁっ、ぁぁーっ!」

泣いても骸が止まることはない。むしろさらに勢いづいて、より強く責め立ててくる。

普段もそうだ。彼はツナが嫌がれば嫌がるほど苛めるし、困った顔や怯えた顔を見れば逆にとても嬉しそうな顔をする。

(も…骸の、ばか……!)

本当に自分をおもちゃだと思っているから憎らしい。だから、弱みを握って仕返ししてやりたかったのに。

けれど、

「ふぁっ、ぁっ…むく、ろっ……!」
「っ、く……」

こんなにも人を好き勝手にするのに、会えば好き勝手にされることは分かっているというのに。

それなのに、いつもここに来てしまうのは……

「む、く…ぁっ、んんーっ!」

快楽に視界がぼやける中、少し余裕のなさそうな骸の顔が近付いてきて……唇をふさがれた。目の前に広がる端正な顔に、唇に触れる柔らかい感触と熱い舌に……胸が激しく高鳴って。

(っ、おれも……ほんと、ばか……)

こんなに意地悪で、強引な骸の側にいるのが……どこか心地いいなんて。胸がドキドキして、甘く締め付けられて……ずっと側にいたいと思うなんて。

「んんっ、ふぁ…む、く…むくろぉっ…!」
「っ……」

与えられすぎる強い快楽に、最早ほぼ意識を飛ばし想うがままに翻弄される少年を……骸は激しく身体を求めながら、深いオッドアイでじっと見下ろしていた。

(そう……君は、僕のおもちゃなんです)

呆れるほどまっすぐで、臆病なのに強がりで……その小さな姿を見ているだけで苛めたくなる。無垢な身体を弄んで、快楽を叩き込みたくなる。

そしてその全てが……どうしようもなく愛おしく感じるのだ。

だから……

(そう、僕の……僕の、ものです)

誰にも渡したくない。触れさせたくない。

この気持ちは、恐らく初めて会った時から……

「ぁぁむくろっ…またっ、ぁ…イッちゃ…!」
「っ、くそ……!」
「ぁっ、ぁぁ―――っ!」


これ以上ない快楽に包まれながら。必死で自分に縋り付いてくるツナに、骸は……今度はどう遊んでやろうかと、どう可愛がってやろうかとぼんやり考えていたのだった。


もう決して手放さない。


だって君は、僕だけの―――――愛しいおもちゃだから。


*END*






























*こっそりと*
リボーンで初☆頂き物ですよー(^o^)/
Yuさんから相互リンク記念でいただきました!!!!ありがとうございます!!!!
ムクツナでさらに大大大好きなメイドツナたんでリクエストさせていただきました☆
えろかわいいツナたんに鼻血が・・・止まらない!!!だ、誰かティッシュを箱ごとお願いします!!!
骸ー!!!!!!ありがとうGJ☆変態たまらんですvデレデレな骸もいいけど
ツンツンしてる骸もまた素敵ですよね、本当はめちゃくちゃツナたんの事好きなくせに///
隠してたりとか、あと独占欲強いとか♪好きな子をいじめたいタイプ(^▽^)

私もツナたんの服脱がせて色んなp(略)( ^ω^)
骸には色んなコスプレをツナたんにしてほしい!コスプレ道!
ツナたんエロスです、スカートの中を覗きたい奴がここに・・・(写真撮りたい)
メイドツナたんに会いに行きたいよ・・・どこにいるんだろう
Yuさん素敵プレゼントありがとうございました♪

☆Yuさんのサイトはこちらです☆  
                    
                                        2013・11・4


               


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